歯を削る量が少ない接着ブリッジとは?治療法や費用を解説
2025/06/20

こんにちは、武蔵小杉駅徒歩3分の歯医者、武蔵小杉ネゴ歯科矯正歯科です。
虫歯や歯周病で歯を失ってしまった際の治療法は、入れ歯やインプラント、ブリッジなど複数あります。
その一つであるブリッジは、手術の必要がなく、保険適用で受けられる治療法です。
しかし、両隣の健康な歯を大きく削らなくてはならないというデメリットがあります。
そこで今回は、歯を削る量が少ない「接着ブリッジ」について、その特徴やメリット・デメリット、治療の流れ、適応症例、費用などを解説します。
接着ブリッジの特徴

接着ブリッジは、ウイングと呼ばれる羽のような部位がついた人工歯を、隣接する歯に固定する治療法です。
一般的なブリッジ治療は失った歯の両隣の健康な歯の外側をぐるっと大きく削り、そこにクラウンをかぶせて人工歯を固定する方法ですが、接着ブリッジの場合は基本的には両隣もしくはどちらか片方の隣の歯の裏側を数mm削る方法のため、削る量が少なく済みます。
また、接着面は基本的に歯の裏側のため、口を開けても目立つことがなく、自然な見た目を維持することができます。
接着ブリッジの素材や形に関しては、片側のみにウイングがついたものが近年では主流になってきています。
これは、両側にウイングがついているものよりも、力がかかる方向が一つに絞られていることで外れにくいといわれているためです。
また、以前は保険適用の金属のウイングが一般的でしたが、接着剤の改良により現在は自由診療のセラミック製も普及してきています。
接着ブリッジのメリット
健康な歯を削る量が少ない
接着ブリッジのメリットは、健康な歯を削る量が少ないことです。
接着ブリッジを装着する際に削る量は、0.5mmから2mm程度が目安であり、一般的なブリッジと比べると切削量を大きく抑えることができます。
治療期間が短い
通常のブリッジよりも治療期間が短く、数回の通院で済むことが多いです。
また、入れ歯治療やインプラント治療などと比べても治療期間が短めです。
自然な見た目に仕上げられる
セラミックなど審美性の高い材料を使用できるため、見た目も美しく仕上がります。
さらに、接着面は歯の裏側であり、ばねなどを使用しないため、見た目の自然さを維持することも可能です。
外科処置が不要
インプラントのような外科手術が必要ないため、体への負担が少ないです。
手術に抵抗感や怖さを感じている方でも受けやすい治療法といえるでしょう。
接着ブリッジのデメリット
適応する症例が限られる
接着ブリッジはその特性上、適応する症例が限られています。
例えば、強くかむ力が加わる奥歯は適応外となっています。
また、失った歯の本数が多い場合やかみ合わせ・歯並びに問題がある場合は適さない可能性があります。
隣の歯に接着する必要があるため、その歯は神経やエナメル質が十分に残っている必要があります。
一般的なブリッジよりは耐久性が劣る
接着ブリッジは、一般的なブリッジよりは耐久性が劣っており、定期的なメンテナンスが必要となります。
そのため、歯ぎしりや食いしばりがある方にも向いておらず、このような癖がある方の場合は早期に外れてしまう可能性があります。
費用の負担が大きい
接着ブリッジは保険適用でも作成可能ですが、適用要件が細かく制限されております。
さまざまな制限のない自由診療で作成する場合は、一般的なブリッジよりも費用の負担が大きくなります。
接着ブリッジの治療の流れ

接着ブリッジ治療の基本的な流れとしては、まず口腔内の状態を詳細に確認し、接着ブリッジが適応可能かどうかを診断します。
適応可能と診断され、かつ患者さんが治療に納得している場合には、歯の表面を薄く削り、型取りと仮歯の装着を行います。
その後、型取りをもとにブリッジが作成されたら、隣接する歯に固定して完了です。
患者さんの口腔内の状態にもよりますが、基本的には1~3回ほどの通院回数で装着までを終えることができます。
ただし、ブリッジを入れる箇所の歯が残っている場合などは、抜歯を行い、その後歯ぐきの状態が安定するのを待つために数カ月ほどかかることがあります。
また、治療が完了した後も、定期的な通院は必要です。
接着剤の劣化やブリッジの状態を確認し、必要に応じて調整を行います。
そうすることで、接着ブリッジが長持ちしやすくなります。
接着ブリッジの適応症例
接着ブリッジによる治療をする場合、いくつかの制約があります。
まず、隣接する歯が健康であり、ブリッジを支えるための十分な力を持っていることが前提です。
また、基本的にかみ合わせに強い力がかかる奥歯には、適応することができません。
歯周病や虫歯が進行している場合は、まずはその治療を優先する必要があります。
そのほか、かみ合わせや歯並びの状態、歯ぎしりや食いしばりの有無、虫歯や歯周病のリスクなども含めて総合的に適応可能かどうかが判断されます。
接着ブリッジの費用

接着ブリッジの費用は、使用する材料などによって異なります。
自由診療で接着ブリッジ治療を受ける場合、1本あたりの費用は数万円から十数万円程度かかります。
また、使用する素材によっては、さらなる追加費用が発生することがあります。
このように自由診療の場合の費用の幅が広いのは、歯科医院ごとに金額を決められるためです。
そのため費用に関しては、事前に歯科医師と十分に話し合い、納得のいく状態で進めることが重要です。
多くの歯科医院では、治療前のカウンセリングで見積もりを提示してくれますので、それを参考に予算やニーズに合った治療法を選びましょう。
接着ブリッジを長持ちさせるために

接着ブリッジは、ほかの欠損治療と比べて耐久性が高くないというデメリットがあります。
そのため、接着剤の劣化やブリッジ自体の摩耗を定期的にチェックすることが重要です。
虫歯や歯周病のチェック、口内のクリーニングと合わせて定期的にブリッジのチェックをしてもらうことで、お口全体の健康を維持していきましょう。
また、接着ブリッジ周辺のセルフケアは特に丁寧に行うようにしましょう。
日々の歯磨きやデンタルフロス・歯間ブラシの使用によって、汚れをできるだけためないことが大切です。
まとめ
接着ブリッジは、歯を削る量が少ないため健康な歯への影響を抑えることができる治療法です。
見た目も自然なため、入れ歯には抵抗がある方にも向いています。
しかし、適応症例が限られていたり、自然な見た目を追求するためには自由診療での治療が必要だったりと、デメリットもあります。
一人ひとりのお口の状況に応じて適しているかそうでないかは異なりますので、まずは歯科医師とよく相談し、治療のメリットとデメリットを理解したうえで適する治療方法を選択していただければと思います。
武蔵小杉ネゴ歯科矯正歯科:https://nego-dental.com/
〒211-0063 神奈川県川崎市中原区小杉町3丁目1−1
電話:00-0000-0000
交通アクセス
電車でお越しの方:東急東横線 武蔵小杉駅より徒歩3分