親知らずは4本同時に抜歯できる?注意点やメリット・デメリットを解説
2025/10/10
こんにちは、武蔵小杉駅徒歩3分の歯医者、武蔵小杉ネゴ歯科矯正歯科です。
親知らずの生える本数は人によって異なり、4本すべての親知らずが生える方もいれば、1本も生えない方もいます。
そして、4本すべての親知らずが生えている方の中には、一度に4本の親知らず抜歯を希望する方も少なくありません。
4度にわたる手術は大きな負担となるため、できれば一度で済ませたいと思うのは自然なことです。
今回は、親知らずを4本同時に抜けるケースと抜けないケース、同時に抜歯する場合のメリットやデメリットを解説します。
親知らずを4本同時に抜歯できるケース
親知らずを4本同時に抜歯できるのは、いくつかの条件が満たされている場合です。
まず、親知らずがある程度まっすぐに生えており、歯周病などの炎症がない、状態が良好である親知らずである必要があります。
また、患者さんの全身の健康状態も良好である必要があり、ある程度の免疫力を持っていることが条件です。
加えて、静脈鎮静法や全身麻酔に対応可能な医療機関で手術することが推奨されます。
親知らずを4本同時に抜歯できないケース
心臓病や呼吸器系の疾患、高血圧、糖尿病などの全身疾患を持っている場合など、全身の健康状態に問題がある場合は、手術にリスクを伴うため、同時抜歯は困難です。
また、親知らずが完全に埋まっている場合も、1本の抜歯に時間がかかることから、身体への負担を考えると一度に4本の抜歯は困難になります。
そのほか、親知らずが斜めや横向きに生えており、ほかの歯や神経に接近している場合も抜歯の難易度が高いため、片側2本ずつ抜くのが一般的です。
親知らずの同時抜歯のメリット
手術回数を減らせる
親知らずの4本同時抜歯には、手術回数を減らせるという大きなメリットがあります。
一般的に親知らずは、斜めに生えていたり、一部が歯肉の中に埋まっていたりと抜歯が難しい生え方や位置にあることが多いため、手術には時間がかかります。
また、術後の腫れや痛みも大きくなりがちです。
そのため、1度の手術ですべての親知らずを抜歯できると、手術にかかる時間を抑えることができるというメリットがあります。
通院回数を減らせる
親知らずを4本同時に抜くことで、通院回数を減らすことができます。
一般的な親知らず抜歯では、初診で精密検査を行って抜歯の日程を決め、後日抜歯手術をし、その翌日に消毒処置、そして抜歯から1〜2週間後に状態の確認や抜糸を行います。
親知らずを1本ずつ抜く場合にはこの一連の通院を4回繰り返すことになり、多くの時間と手間がかかります。
しかし、4本を同時に抜くことで、これらのステップを1度で済ませることができるため、通院の負担を大幅に軽減できます。
痛みや腫れが出る期間をまとめることができる
さらに、痛みや腫れが出る期間を一度にまとめられることも大きなメリットです。
抜歯後の痛みや腫れが生じるタイミングを一度にまとめることができるため、予定を調整しやすくなり、生活への影響を最小限に抑えることができます。
親知らずの同時抜歯のデメリット
痛みや腫れが強くなる
4本同時に親知らずを抜くことのデメリットの一つは、痛みや腫れが強くなることです。
一般的に親知らずは、2本を一度に抜く場合でも片側のみを対象とするため、腫れや痛みも片側のあごだけとなりますが、4本すべてを同時に抜く場合は両側のあごに痛みや腫れが生じるリスクがあります。
生活に制限が生じる
1、2本の抜歯では、抜歯後も反対のあごでかむことができるため、食事や会話などへの支障はそれほど大きくありません。
しかし、4本同時の場合はそれが難しくなる可能性があります。
手術時間が長くなる
親知らず1本抜くのに15分程度かかるとした場合、4本同時では単純計算でも1時間以上の手術時間が必要になります。
また、4本同時抜歯は基本的に全身麻酔を必要とすることが多いため、麻酔が効くまでの時間なども考慮する必要があります。
さらに、生え方に問題がある場合など、難易度の高い場合はさらに時間がかかります。
術後の感染リスクが高まる
抜歯後の傷口は細菌によって感染しやすい状態です。
4本同時抜歯の場合、4箇所全てが同時に傷口となるため、そのリスクが増加します。
感染リスクを抑えるためには、歯科医院から処方された抗生物質などの薬を指示通りに服用し、口内を清潔に保つことが大切です。
また、患部の状態が落ち着くまでは、アルコールやたばこを控える必要もあります。
親知らずの4本同時抜歯が受けられる場所
親知らずの4本同時抜歯を扱っているのは、歯科口腔外科が設置されている総合病院や大学病院などです。
一般的な歯科医院でも、歯科口腔外科の歯科医師が執刀し、全身状態を管理しながら静脈内鎮静法を用いることができる環境があれば可能な場合もありますが、それができる歯科医院は限られています。
親知らずの4本同時抜歯の流れ
親知らずの4本同時抜歯は、通常の局所麻酔だけでなく、静脈内鎮静法や全身麻酔が用いられることが一般的です。
手術の流れとしては、まず静脈内鎮静法や全身麻酔をかけ、その後に施術部位に局所麻酔を行い、親知らずを抜きます。
抜歯後は患部を洗浄し、傷口を縫合します。その後は、一週間から10日ほどたってから再度歯科医院を訪れ、傷口の状態確認や抜糸を行います。
親知らずの4本同時抜歯の費用
親知らずの抜歯にかかる費用は状態により変わりますが、保険適用範囲内であれば6,000円から2万円程度です。
ただし、今回のように4本同時に抜く場合は、麻酔代や入院費などの追加費用がかかることが一般的です。
麻酔代としてかかる費用は、静脈内鎮静法を使用する場合は自費治療の場合、10万円ほどかかることが一般的です。
全身麻酔が必要となる場合には、さらに費用がかかることもあります。
また、手術に際し入院が必要であれば、1泊あたり1万〜3万円程度が目安として、入院費用も追加されます。
まとめ
一度に4本の親知らずを抜歯することには、手術や通院の回数を減らすといったメリットがある一方で、痛みや腫れのリスクが増すなどのデメリットも存在します。
どのような治療方法が適しているのかは、個々の健康状態や歯の状況により異なります。
歯科医師と十分に相談を行い、自分に合った方法で抜歯を受けるようにしましょう。
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