歯髄壊死が進むと歯の色が変化する理由と内部吸収の進行について
2026/04/10
こんにちは、武蔵小杉駅徒歩3分の歯医者、武蔵小杉ネゴ歯科矯正歯科です。
歯髄壊死は、歯の中心にある神経と血管が死んでしまった状態です。
血液の供給が途絶えて歯の色が変化してしまうほか、内部吸収により歯が内側から溶けていくこともあります。
今回は、歯髄壊死の原因や症状、治療法について解説します。
歯髄とは
歯髄は、神経や血管、リンパ管、結合組織が含まれた、歯の中心部にある組織です。
歯に栄養と水分を供給し、歯の感覚を脳に伝える役割があります。
歯髄壊死の原因
歯髄壊死の主な原因は、進行した虫歯です。
虫歯が深くなって歯髄に達し、血液供給が途絶えると、歯髄組織は壊死します。
また、外傷も歯髄壊死の原因です。
転倒やスポーツでの衝撃、交通事故などで歯を強く打つと、歯髄につながる血管が断裂したり、歯髄自体が損傷したりします。
そのほか、繰り返しの歯科治療による刺激、歯のひび割れなども歯髄壊死の原因となることがあります。
歯髄壊死の症状
歯髄壊死の初期には、冷たいものや温かいものがしみる、何もしていなくてもズキズキ痛むといった症状が現れます。
歯髄が完全に壊死すると神経が機能しなくなるため痛みは消失しますが、そのまま放置すると根の先に膿が溜まり、再び痛みや腫れが生じます。
歯髄壊死による歯の変色
歯髄壊死によって歯の色が変わるのは、歯髄内の血流が途絶えることにより内部環境に変化が起こるためです。
歯髄が壊死すると、歯髄内に残った血液成分や組織の分解が進み、歯の内部で色調の変化が起こります。
さらに、壊死した歯髄組織が分解される過程で生じた成分が、象牙細管を通じて象牙質内へ広がります。
例えば、赤血球が分解されると、ヘモグロビン由来の鉄成分が象牙質に沈着し、これが酸化することで、歯は灰色や褐色、黒色へと変化します。
壊死した組織の分解に伴って生じる硫化水素などの硫黄化合物も、歯の変色に影響します。
内部吸収とは
内部吸収は、歯が内側から溶けていく現象です。
破骨細胞は骨の代謝に関わる細胞ですが、歯髄に炎症が起こると歯の内部で活性化し、象牙質を吸収することがあります。
慢性的な炎症が続く場合に起こりやすいとされています。
内部吸収の原因
歯髄の慢性炎症が、内部吸収の代表的な原因です。
虫歯が深くなって歯髄に炎症が起きても、完全に壊死せずに慢性的な炎症が続くと、内部吸収が始まることがあります。
痛みがそれほど強くないため、気づかずに進行することも少なくありません。
また、外傷も内部吸収の原因となります。
内部吸収の症状
内部吸収は、初期には無症状であることがほとんどです。
進行すると、歯の色がピンク色になることがありますが、これは吸収が進んで歯が薄くなり、内部の血管の色が透けて見えるためです。
さらに進行すると、歯が弱くなり、穴が開いたり、折れたりすることがあります。
歯髄壊死の治療方法
根管治療
歯髄壊死に対する基本的な治療は、根管治療です。
壊死した歯髄を除去し、根管内を清掃・消毒します。
根管治療は複数回の通院が必要で、通常3回から5回程度かかります。
内部吸収が発見された場合、速やかに根管治療を行う必要があります。
内部吸収は歯髄が生きている状態で起こるため、根管治療によって歯髄を除去すれば、吸収の進行を止められます。
吸収が進行していて、歯の構造的強度が著しく低下している場合は、残念ながら抜歯が必要になることもあります。
ウォーキングブリーチ
根管治療後も変色が残る場合、内部漂白(ウォーキングブリーチ)を行うことがあります。
これは、歯の内側から漂白剤を作用させるホワイトニング方法です。
歯の裏側から穴を開けて漂白剤を歯髄腔に入れ、仮封材で蓋をして数日間置くという漂白剤を作用させる処置を数回繰り返すことで、変色の改善を促します。
ただし、完全に元の色に戻ることは難しく、周囲の歯と完全に同じ色にはならないこともあります。
審美的な補綴修復
内部漂白でも十分に改善しない場合、ラミネートベニアやセラミッククラウンなどの審美的な修復を検討します。
ラミネートベニアは、歯の表面を薄く削り、セラミックの薄い板を貼り付ける方法です。
セラミッククラウンは、セラミックのかぶせ物を施す処置です。
抜歯と補綴
歯髄壊死や内部吸収が進行していて、歯を残すことが困難な場合は、抜歯が選択されます。
抜歯後は、ブリッジ、義歯、インプラントなどの方法で、失った歯の機能を補います。
予防と早期発見のためのポイント
虫歯の予防と早期治療
歯髄壊死を予防するためには、毎日の丁寧な歯磨き、フッ素の使用、定期的な歯科検診によって、虫歯のリスクを減らすことが大切です。
また、もし虫歯ができてしまった場合にも、初期段階で治療することで歯髄壊死に至るのを防ぐことができます。
痛みがなくても、定期検診で虫歯を早期発見しましょう。
外傷からの保護
スポーツをする際は、マウスガードを装着することで、歯やあごへの衝撃を軽減できます。
また、万が一スポーツ中に歯やあごを強く打った場合は、その時点で症状がなくても、早めに歯科医院で問題が起きていないか診てもらうようにしましょう。
定期検診
歯髄壊死や内部吸収は、初期には無症状であることが多いため、早期発見と早期治療が大切です。
特に症状がなくても半年に一度は検診を受け、歯の色の変化に自分で気づいた場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう。
変色は歯髄壊死の重要なサインです。
早期に治療を開始することで、歯を残せる可能性が高まります。
まとめ
歯髄壊死は、虫歯や外傷などによって歯の神経が死んでしまった状態です。
血流が途絶えることで、歯は灰色や茶色、黒色に変色します。
この変色は歯の内部から起こるため、通常のクリーニングでは除去できません。
内部吸収は、歯が内側から溶けていく現象で、歯髄の慢性炎症が原因で起こります。
初期には無症状ですが、進行すると歯が弱くなり、最終的には折れたり穴が開いたりします。
予防には、虫歯の予防と早期治療、外傷からの保護が重要です。
定期的な歯科検診を受け、歯の変色や異常を早期に発見しましょう。
歯の色の変化に気づいたら、すぐに歯科医院を受診することで、歯を残せる可能性が高まります。
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